確定拠出年金制度とは

確定拠出年金とは、公的年金(国民年金、厚生年金)の上乗せとなる年金です。ただし共済組合に加入している人や第3号被保険者は加入できません。

サラリーマンの確定拠出年金とは

サラリーマンの場合、会社で厚生年金に加入しています(大企業などは更に厚生年金基金も)。
その60才未満の人が対象となり、企業が掛け金を出し、その本人が運用を行います(企業型)。ただし企業型は企業に確定拠出年金制度があることが条件となります。
また個人的に金融機関の窓口で申し込めるものも多数あります(個人型)が、企業型の確定拠出年金制度が無い企業に勤めている場合は、これに加入できませんので注意が必要です(専業主婦(第3号被保険者)、共済組合員)も加入できません。ですから特に女性の場合、転職や結婚などで退職する場合は、不利になったりする場合があるので、加入は慎重に吟味した上でとなります。

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[転職・退職で不利になる場合]

 3年以上積み立てなければ、転職先の企業で掛け金を引き継げない

 退職して専業主婦になった場合や企業年金があっても401kがない企業に
  転職した場合、加入期間が3年を超える場合は、払い戻されない


この制度は2001年にアメリカのK401という制度を取り入れて「日本版401K」と言われています。
受給できるのは、加入期間が10年以上必要ですが60才から受け取れますので、サラリーマンの魔の無収入期間(60才〜65才)の対策にもなるわけです。もし加入者が60歳以前になくなった場合には、遺族は積立金を一時金として受け取ることができます。また、公的年金と同じように掛け金についても、受給の段階でも税制面で優遇されています。


確定拠出年金は投資である

 確定拠出年金のデメリット

まず最初に認識しておかなければならないのが、確定拠出年金は「投資」であるという事です。確かに掛け金を全額所得から控除でき、課税所得を抑えられたり、運用益は非課税であったりとメリットも多くありますが、同時にリスク(デメリット)もあるので、投資慣れしていない日本人にはあまり定着していません。

[確定拠出年金のリスク]

 運用リスクは自己責任であり、運用が不調であれば年金給付額が減る

 将来の年金受取額が不確定で、運用するために一定の知識が不可欠


 確定拠出年金のメリット

35歳男性(A氏)で確定拠出年金に加入、60歳まで25年間毎月15,000円積み立てるケース。年間所得(税引き前)は、5,000,000円の場合

 掛け金のメリット
  年180,000円(15,000円×12ヶ月)の所得控除×税率15%=年間27,000円
  の節税効果。確定拠出手数料を年額7,000円とすると・・・
   → 25年間で(27,000−7,000)円×25年=500,000円のお得となります
 運用のメリット
  積み立て総額は、毎月15,000円×12ヶ月×25年=4,500,000円
  年率4%で運用した場合、4,500,000円に利子・運用益がついて(非課税)、
  60才時点での残高は約7,700,000円
  ※普通の積み立て貯蓄の場合、利益が20%源泉課税されたとして、60才時点で
    の残高は約6,900,000円
   → 25年間で800,000円のお得となります

さぁ、あなたならメリットをとりますが?デメリットをどう判断しますか?

[確定給付年金]
目標金額を現役時代に確定しておき、将来の給付額から逆算して割り出した金額を、現役時代から掛け金として納める年金。厚生年金基金もそれに当たりますが、予定した運用が上手くいかない場合、企業の負担が増えるリスクがあります(例えば運用利回りを年率2.5%と設定した場合、退職時に基金に「預託した金額に2.5%を上乗せした額を受け取る」と予め金額を確定しておく年金。運用利回りが予定している2.5%を下回る場合が多くなっていて、企業の負担が増えています)。





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