避けたい老後資金での投資先(1)
キャンペーン金利付き定期預金
この低金利の時代に、他とは比べ物にならない程の高金利を掲げた定期預金を銀行が大きくPRしています。通常の定期預金の100倍以上のものまで見受けられますが、しかしこれには条件が必ず付いています
(例A)新規口座開設の場合 当初1ヶ月1.5%金利定期預金
[解説]
例えば、新たに口座を開設して、定期預金で預け入れすれば1.5%の金利を付けるというもの。
但しこれには条件が付いています。まず一つ目の条件となる「新規口座開設」については問題ありませんが、二つ目の「当初1ヶ月は1.5%金利」という部分。1.5%が適用されるのは、わずか1ヶ月の間だけで、その後は通常の定期預金金利になるのです。確かに1ヶ月だけでも年率1.5%なら得をする事にはなるわけですが、1ヶ月間の実際の年利は1.5%÷12ヶ月×1ヶ月で0.125%(1250円 税引前)しかありません。年間での利息金額の差は750円程度(税引前)です。ここから20%の税金が引かれ手取り額の差は、僅か600円。
僅か600円のために、長年付き合ってきた金融機関からお金を引き出し、新たなところで口座を開設する必要はあまり意味がありませんし、引き出したり、入金したりする際の手数料で、ほとんどのメリットは消失します
(例B) 満期5年1.0%定期預金
[解説]
満期5年定期というのは、5年間は原則的に中途解約できない、あるいはできたとしても元本割するという定期預金。
また内容を良く確認すると、こういう定期預金商品は「満期前でも銀行の判断で途中で条件が変更できる」という注意書きがあったりします。
つまり、今後も市場の金利が上昇せず、0.05%程度の金利状態が続くと判断された場合は当初に約束した年率1.5が下がる可能性があるという事。
どういう事かと言うと、銀行は今後は金利が上昇すると見込んでいるからこういう定期預金を設定しているのため、仮に3年後に2.0%になった場合でも、預金者には1.5%しか利息を付ける必要が無いという皮算用なのです。4年後に2.5%、5年後には3.0%になったとしても1.5%なのです(預金者は5年後の3.0%金利を放棄する事になります)。
こういうキャンペーン金利には必ず銀行側が儲かるような思惑が組み込まれていますので、十分に内容を吟味し、老後資金を運用する必要があります
[パンフレット・ポスターの読み方]
預金者にとって本当に必要なリスク事項は、小さな文字で書かれています。一番大きな数字や文字より、小さな文字で書かれている部分に着目し、大切な老後資金を表面上の金利が高い預金や満期まで自由に引き出せない定期預金に安易に預け入れしないようにしましょう
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