避けたい老後資金での投資先(5)

 住宅の一括借り上げの不動産投資

最近、新聞の折り込みや雑誌広告でよく見かけるのは「マンション一括借り上げ投資実質年率5% 空室時の家賃保証!」などです
例えば1000万円の1LDKマンションを購入し、それを仲介業者に貸し、その業者が一般人に又貸しするというシステムがそれです
ローンを3%で借りても5%の実質利回りが確保できるような広告が多いと思いますが、本当にそんな旨い話があるのでしょうか?


一括借り上げシステムは全て中間業者が有利な契約になっている

まずはマンション購入後の管理費用や修繕積み立て金の扱い方です
ほとんどの場合、オーナー持ちとなるため、これらの費用は投資家負担となります。「空室時の家賃保証」で家賃は保証されても、これらのランニングコストは全てオーナー負担となります
また家賃保証であっても、その金額については保証されていません
契約当初「家賃10万円」であったとしても、借り手がつかなければすぐに「この家賃では借り手がつかないので、家賃を7万円にします」と言われたらどうしますか?契約上はその中間業者は「借り手」となりますので、そこに住んでいる一般の人と何ら変わりません。いつでも契約解除もできるわけです
実際に住んでいる人から、家の不都合を申し出られたら(クレーム)、その対応は投資家がしなければなりません(お風呂のお湯が出ない、水漏れする・・など)

また一括借り上げシステムを提供している業者が未来永劫、存続し続ける保証などどこにもありません
契約して数年後に倒産でもしたら一括借り上げシステムは崩壊し、借り手を自らコストと手間をかけて探さなければなりません



現状で使用していない不動産があって、それを有効活用したいというのでない限り、不動産投資は難しいと考えて下さい
定年退職で得た退職金をつぎ込む投資先としては、こういった不動産投資はおすすめできません。特にこういったたぐいの儲け話は電話勧誘によるセールスが多いのでご注意を!






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